第一特集は「重工バブルの真相」。三菱重工業、川崎重工業、IHIの「3重工」がかつてない好業績に沸いている。防衛装備品や発電機器など公共性のある製品の替えが利かないメーカーだが、従来は目立った利益を上げてはいなかった。ところが、高まり続ける地政学リスクと電力需要の中で“時代の寵児”となっている。これは一過性のバブルなのか。それとも企業の実力なのか。足元の好況の真相を明らかにする。
第二特集は「ANA・JAL危機　過去最高業績の裏側」。コロナ禍を経て、航空業界では旺盛なインバウンド（訪日外国人旅行客）需要を背景に国際線の需要が急回復し、ANAホールディングス、日本航空の業績はコロナ前の最高水準に届く勢いだ。しかしその裏側で、国内線はビジネス需要減少や燃料・人件費高騰、円安で苦境にあり、2強でさえ悲鳴を上げている。収益構造の変化に対応すべく、各社は貨物輸送や金融、LCC（格安航空会社）など、多角的な成長戦略を模索している。移動の常識が変わった今、航空会社は何を失い、何を得たのか。業界は、まさに転換点を迎えている。

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